お気に入り絵本ところで探していたのは、この「魔女からの手紙」という児童書。 著者は「魔女の宅急便」の原作者で有名な角野栄子さんです。 3年前まで住んでいた町の図書館で、まだ小さかった子どもたちの為に借りて読んだのが初めてでした。 20人の画家が描いた絵と、つかみ所のないキュートな内容と、ちょっとした仕掛けが面白くて、子ども達より私がより気に入った本でした。 サイズは普通サイズ。 カスレちゃんという魔女にとどいた20人の魔女からの手紙。 現在活躍中の著名な画家陣が魔女のイメージで描いた絵に角野栄子が手紙文をつけた注目の絵本。 〈画家陣〉 荒井良二/ディック・ブルーナ/いとうひろし/大島妙子/鴨沢祐仁/和田誠/市川里美/五味太郎/黒井健/児島なおみ/スズキコージ/橋本淳子/国井節/長新太/高林麻里/宇野亜喜良/西巻茅子/杉浦範茂/スーザン・バーレイ/太田大八/ ある日、ヤヤのもとに手紙が届きます。見たこともない切手が貼られた古びたその手紙は<ふもりカスレ>宛て。 カスレって、ヤヤのひいおばあちゃんです。 ヤヤはおばあちゃんから聞いていた、カスレさんの不思議なお友達のことを思い出します。 さっそく、薄暗い屋根裏部屋に上って、眠っているカスレさんの思い出の品を開くと……そこには20通の不思議な手紙が入っていました。 頁をめくる度に、鮮やかに、可愛らしく、奇妙に、視覚を楽しませてくれるこの絵本。 書いてある内容は、どれも取り留めなくて、カスレちゃんが受け取った‘魔女からの手紙’の意味不明さや可笑しさがいっぱいです。 久しぶりに読み聞かせたら、やっぱり4年前と同じところで笑う子どもたち。 そして自分が好きな頁も変わっていません。 ささやかな仕掛けがさらに味わいある一冊にしています。 月のおでこにはこの言葉。 ツカ ツカチャ ツキ ツカチャ ワレ ツカチャ ソレ ツカチャ そして小さなしかけ扉には―― ここはさかいめ もりのはじまり やみふかく ひかりさえる ふしぎあって いのちあって なんともいいではありませんか。 幾ばくかのダークさが私をトリコにしているのかもしれません。 本の終わりには封筒が付いていて、それぞれの絵に貼られていた切手がシールになってついているのも、子どもは喜ぶかも。「魔女国特製切手シール」だそうです。 漢字の多い頁もありますが、全部ふりがな付きなので、小さいお子さんでも読めると思います。 大きな本屋さんの児童書売り場へ足を運ぶ機会がありましたら、是非一度手にとってみてはいかがでしょうか。 |